雨を楽しもう!ザリガニ釣りで楽しもう!「ぷちコム」2003年6月掲載

7月といえば夏休み。でもその前に「梅雨」という一般的にはうっとうしい季節の中、「通知表」という親にとっても子にとっても、それを作る先生にとっても大変なイベントが待っています。それが終われば、カラッと晴れた夏空と気持ちで夏休みに突入なんだけど...。

こうなれば、うっとうしい「梅雨」を楽しんでしまいましょう。子どもにとっては、今までにない感性を養う機会になるでしょう。もともと、四季折々の気候から生れた日本人独特の感性は、雨を楽しむ事により、雨の日の憂鬱な気持ちを克服してきました。そんな素晴らしいDNAを呼び起こしてみませんか?

じつは日本は、毎年世界平均の2倍近くの雨が降る多雨の国でもあります。日本人にとって雨はうっとうしく感じるものかもしれませんが、乾期・雨期がある国では、雨期の始まりを知らせる初めての雨の時、老若男女、雨の中に飛び出て全身で雨の恵みを感じ狂乱乱舞するぐらい有り難い存在なのです。

雨は大昔から、生き物や作物を生かし育ててくれる天の恵みであり、洪水や氾濫をもたらす天災にもなるものです。また、四季の移り変わりを楽しむ日本人にとっては、美しい情景を作り出す風情に満ちたものでもありました。和歌・俳句や浮世絵のなかで描かれたり、「五月雨」「時雨」「村雨」「小糠雨」などと、雨をさまざまな名称で呼び親しむ文化も生まれています。

昔の日本人にとって、雨は生きることに密着した重要なものであると同時に、四季の彩りを楽しむためのものだったのです。私たちは、快適な環境を人工的に作りその中で生活することにより、こういった日本人特有の繊細な感性が、失われがちではないでしょうか?

前置きが長くなりましたが、雨を楽しむ方法として思いつくのは、「雨の中を歩いて楽しむ」「雨が降るのを眺めて楽しむ」「雨音を聴いて楽しむ」ぐらいでしょうか? いやいやまだありますよ。「雨のにおいを楽しむ」「池に降る雨の波紋を楽しむ」「雨のなかで活発に活動している生き物探しを楽しむ」もっともっとありそうですね。

この雨の楽しみ方をすべて味わえてしまう遊びがあるのです。それは、雨の中の「ザリガニ釣り」です。仕掛けは簡単。1mぐらいの竿に1.5mぐらいの凧ヒモを竿の先端に結びつけます。凧ヒモのもう片一方の端に重りとなるものを取り付けます。その重りから上5〜10cmのところに「するめ」を付ければ出来上がり。

市内の公園には池が結構あります。でも、コンクリー張りの池はザリガニがいないかもしれませんね。雑草や水草が生えている岸辺あたりがねらいどころ。そのポイントにそっと凧ヒモに付けたエサを置きます。あとは、じっと我慢。これが大切、エサの位置をすぐに変えてしまうとなかなか釣れません。

ザリガニさえ生息していれば、誰でも簡単につり上げることができます。飽きが来ない程度のちょうど良い間隔で釣れます。ザリガニを持ち帰って水槽で観察するのも良いですね。脱皮を繰り返しながら成長していく様子が分かると思いますよ。脱皮がうまくいかないと死んでしまいます。

水に浮いた凧ヒモを見ながら、池の表面の模様の変化にも気づくでしょう。
足下の池の中をのぞいたり水草・雑草をよく見ると、いろんな生き物がいるのに気づくでしょう。
雨の日の景色や空気のにおいは、晴れている時とは違うことに気づくでしょう。
雨の日の池の周りの土は、滑りやすくなっていることに気づくでしょう。
雨が池に落ちる音・草に落ちる音・アスファルトに落ちる音の違いに気づくでしょう。


池の周りはもともと傾斜があり滑りやすく、雨が降ればもっと滑りやすくなります。たとえ浅くても水辺ですので、親御さんと一緒に楽しんでくださいね。ザリガニ釣りが終わったら、暖かいシャワーでも入って濡れた体を温めてあげてくださいね。

雨だからこそ子ども達に体験させてあげたいことは沢山あります。「雨だから外の世界を探検しに行こう」と声がかけられる親になってみませんか?
最後に「雨を楽しむ日本の心」をプレゼントして今回のコラムは終わりとしましょう。